目標10.人や国の不平等をなくそう ターゲット5
経済の健全な成長を維持するため、世界の金融市場や金融機関の適切な規制と監督は不可欠です。
金融の透明性や安定性が保たれることで、不平等の拡大を抑制し、持続可能な経済発展の促進につながります。
金融市場は、企業や国の資金調達、投資、資産運用などの場所として機能します。
適切な規制がなければ、市場の不安定性や不正行為、金融危機のリスクが高まります。
実際に2008年に起こった世界金融危機は、これらのリスクが実際に生じた結果と言えるでしょう。
規制を強化することで、不平等な資産配分や市場の乱れを防ぐことが期待されています。
金融機関、特に銀行や保険会社などの大手機関は、経済活動における中心的な役割を果たしています。
これらの機関が透明で安全な取引を行うためには、適切な監督やモニタリングが欠かせません。
例えば、バーゼルIIIと呼ばれる国際的な銀行規制基準は、銀行の資本の質や量、リスク管理を強化するための取り組みを示しています。
近年、G20や国際通貨基金(IMF)などの国際的な組織は、金融市場の規制と金融機関の監督強化に向けた取り組みを進めています。
また、FinTechやブロックチェーン技術の発展に伴い、新たな金融の形態や取引方法も増えてきました。
これらの新しい動きに対応し、常に規制や監督の方法を更新し続けることが、今後の金融安定と不平等の削減に繋がると期待されています。
次回の記事では、ターゲット6について解説していきます。