SDGsとは

目標4.質の高い教育をみんなに ターゲット3

目標4.質の高い教育をみんなに ターゲット3

目標4.すべての人々への包摂的かつ公正な質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する

高等教育はその後の就職やキャリア形成に大きな影響を与える一方で、それまでの初等教育や中等教育以上に希望していても受けられない子供が多くいることが課題となっています。

ターゲット3 2030年までに、全ての人々が男女の区別なく、手の届く質の高い技術教育・職業教育及び大学を含む高等教育への平等なアクセスを得られるようにする。

日本における高等教育
日本の教育制度では大学や大学院、高等専門学校、専修学校、短期大学を高等教育機関とされています。

大学や専修学校などの高等教育へ進学するためには条件があり、小学校6年間の初等教育から中学校3年間と高等学校3年間の中等教育までの計12年間の学校教育を終えた人が進学可能です。

一方で、高等専門学校の場合は中学卒業後に入学ができます。

また、日本の大学・短期大学・高等専門学校では、第三者による審査(認証評価)を7年以内ごとに受けなければなりません。

さらに、専門職大学院の場合は、5年以内ごとに専門分野別評価を受けるのが義務付けられています。

これらは、高等教育機関が行う教育や研究、あるいは管理運営の質向上を目的として、2004年度からすべての高等教育機関を対象に評価制度が設けられました。

これらの制度により、質の良い日本の高等教育の維持や発展に繋がっているのです。
日本における高等教育の現状
日本は、若年層の高等教育修了率が最も高い国の1つとされています。

2017年時点で、25〜34歳の60%が高等教育を修了しており、これはOECD加盟国の中で2番目に高い割合です。

男女別で見ると高等教育修了率は男性59%に対し女性は62%と女性の方がやや高い傾向にあります。
途上国における中等教育や高等教育の現状
MDGsによって、初等教育分野で一定の改善が見られましたが、それ以降の中等教育及び高等教育については依然として就学率が低い状態が続いています。

特にサブ・サハラ諸国、南アジア諸国、中近東・北アフリカ諸国における中等教育や高等教育への就学率は2015年時点で50%にも達していません。

中等教育以上の段階になると、初等教育とは異なり、制度的に有償で提供している国が多くなるため、進学は家庭の経済的状況または国家の経済状況に大きく影響されると言えます。

つまり、経済的水準(所得水準)の高い家庭または国家ほど、中・高等教育への就学率は高くなる傾向にあるのです。

例えば、経済水準の低い国々における中等教育就学率は30%前後、高等教育への就学率はわずか数%に留まっているのに対し、経済水準の高い国々における中等教育就学率は90%以上、高等教育の就学率も70%以上よなっています。

このように、中等教育及び高等教育における就学率は、経済水準の格差がそのまま教育格差として表れているのが現状です。

次回の記事では、ターゲット4について解説していきます。

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