目標10.各国内及び各国間の不平等を是正する

社会の不平等を縮小するためには、公平な税制や賃金の見直し、十分な社会保障の提供などの政策変革が欠かせません。

これらの政策によって、所得の偏りを是正し、全ての人々が等しく社会的機会を享受できるようになることを目指しています。

ターゲット4　税制、賃金、社会保障政策をはじめとする政策を導入し、平等の拡大を漸進的に達成する。

税制の公平化と賃金の見直し

多くの国で経済成長が進む一方で、所得の格差が広がっている現状があります。

公平な税制の導入により所得の高い人々からの税収を増やし、それを公共サービスや社会保障に再投資することで、所得の低い人々の生活の質の向上につながります。

また、賃金の見直しによって、低賃金労働者の生計を支えることが可能となり、経済全体のバランスがとれる社会を目指すことが重要です。

 

社会保障政策の強化

社会保障は、失業、病気、老齢、障害などのリスクから市民を守るための制度です。

強固な社会保障制度を持つ国では、市民の生活水準が高く、社会的な不平等が縮小されています。

具体的な例として、北欧諸国では高い税率を背景に、教育、医療、福祉などの公共サービスが充実しており、全ての市民が平等にこれらのサービスを受けることができます。

一方で、社会保障制度が充実していない国もあります。

アフリカ諸国の多くは、社会保障制度が未発達であり、貧困層や社会的弱者に対する支援が不十分であることが知られています。

 

諸外国における取り組み

北欧諸国は、税制や社会保障、賃金政策を通じて、持続可能な社会の構築を目指してきました。

例えば、スウェーデンでは、高額所得者向けの税率を引き上げ、その収益を教育や医療の充実に当てています。

また、デンマークやノルウェーでは、最低賃金制度を導入し、低賃金労働者の生計を保護しています。

これらの取り組みにより、北欧諸国は高い生活水準を維持しながら、社会的な不平等を大きく削減しているのです。

 

次回の記事では、ターゲット5について解説していきます。