SDGsとは

目標17 パートナーシップで目標を達成しよう ターゲット8

目標17 パートナーシップで目標を達成しよう ターゲット8

目標17.持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する

後発開発途上国が独自にイノベーションを生み出すには、研究や技術移転のハブとなる「技術バンク」と、人材育成や運営支援の「能力構築メカニズム」が不可欠です。

ICTをはじめとする実用的な技術を活用できる環境整備を進めることで、教育・医療・農業分野などで迅速かつ効果的な課題解決が期待されます。

ターゲット8 2017年までに、後発開発途上国のための技術バンク及び科学技術イノベーション能力構築メカニズムを完全運用させ、情報通信技術(ICT)をはじめとする実現技術の利用を強化する。

技術バンクと能力構築メカニズムの役割

技術バンクは、特許情報や研究資料、手順書などを一元管理し、研究者や企業が必要な情報をいつでも取り出せる仕組みです。

能力構築メカニズムでは、研修やワークショップ、インターンなどを通じて、現地の技術者が実際に装置を運用・保守できるように育成します。

たとえば東アフリカでは「アフリカ技術バンクネットワーク」が大学や研究所と連携し、太陽光発電や節水農法の情報をクラウドで共有しています。

そして専門家を派遣して技術者を育成することで、設備導入のコストと時間を抑え、長期的に運用できる体制を整えています。

 

ICTを活用したイノベーション促進の実例

ICTは距離や資源のハンデを越えて技術支援を行う強力な手段です。

東南アジアの島嶼国では、低速回線でも動作するモバイルアプリを開発し、小規模農家がスマホで病害情報や気象データを確認できるようにしました。

このアプリは技術バンクのオープンソースを現地語対応でカスタマイズしたもので、農業大学と連携したオンライン講座で技術者を育成した結果、収穫量が平均15%向上し、農村部の所得改善につながりました。

同様に遠隔医療や電子教科書の配信も進んでおり、ICTは多様な課題解決の鍵となっています。

 

次回の記事では、ターゲット9について解説していきます。

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