SDGsとは

目標3.すべての人に健康と福祉を ターゲット1

目標3.すべての人に健康と福祉を ターゲット1

目標3.あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を推進する

世界的に見ると日々数多くの出産が行われている中、一定数の妊産婦が何らかの原因で命を落としているのが現状です。そういった妊産婦の死亡率を下げることが目標として定められています。

ターゲット1 2030 年までに、世界の妊産婦の死亡率を出生 10万人当たり70人未満に削減する。

妊産婦死亡率
世界保健機関(WHO)の発表によると、世界の妊産婦死亡数は年間30万3,000人で、妊産婦死亡率は0.216%(妊産婦10万人に対して216人)であることが判明しています。

これは毎日830人が出産により死亡している計算になります。

妊産婦の死亡率は国によってバラつきがあり、最も死亡率が高いシエラレオネは1.36%、次いで中央アフリカ共和国0.88%、チャド0.85%、ナイジェリア0.81%と後に続いていることから開発途上国における妊娠・出産がいかに危険か伺えるでしょう。

妊産婦死亡の要因
・若すぎる出産
妊産婦・子どもの死亡率が高い開発途上国では、出産リスクが高い青年期(10〜19歳)の出生が多いことが国連広報センターから報告されています。

開発途上国では年間730万人の18歳未満の少女が出産しており、そのうち15歳未満での出産は200万人、そして年間7万人の少女が妊娠と出産の合併症によって亡くなっているのです。

「女性の身分の低さ」や「児童婚の合法化」「極度の貧困による圧力」などが若すぎる出産と死亡をもたらしています。

・医療環境と保健サービスの未発達
医療環境や保健サービスが不十分な貧困地域では、必要な処置を受けられずに死亡する母子が多くいます。

母子を守るためには、妊娠前・中・後のケアが重要です。

例えば、妊娠前に風疹のワクチンを接種し、妊娠中には定期的に検診を受け、出産には訓練を受けた助産師が立ち会い、出産後には母子の健康状態を都度確認することで、母子の命を救うとされています。

しかし、開発途上国では近くに医療施設がなく、医者や看護師が少ない地域が多く存在します。

そのような地域では、自宅出産が数多く行われ、知識のない介助者が多量出血などに対応できず、母子の命が失われることは珍しくありません。

以上のように、妊産婦の死亡率を下げるためには医療施設の整備や医師の確保など健康的に出産ができる環境の整備が必要不可欠です。

次回の記事では、ターゲット2について解説していきます。

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