SDGsとは

目標3.すべての人に健康と福祉を ターゲットb

目標3.すべての人に健康と福祉を ターゲットb

目標3.あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を推進する

医薬品の生産能力が不十分又は無い国において、HIV等の感染症等による公衆の健康の問題に対処するためには、外国からの医薬品の輸入に頼らざるを得ません。
そのため、自国で生産することが困難な国の医薬品等確保に配慮した制度が整えられています。

ターゲットb 主に開発途上国に影響を及ぼす感染性及び非感染性疾患のワクチン及び医薬品の研究開発を支援する。また、知的所有権の貿易関連の側面に関する協定(TRIPS 協定)及び公衆の健康に関するドーハ宣言に従い、安価な必須医薬品及びワクチンへのアクセスを提供する。同宣言は公衆衛生保護及び、特にすべての人々への医薬品のアクセス提供にかかわる「知的所有権の貿易関連の側面に関する協定 (TRIPS協定)」の柔軟性に関する規定を最大限に行使する開発途上国の権利を確約したものである。

TRIPS協定とは
TRIPS協定とは「知的所有権の貿易関連の側面に関する協定」のことを指し、世界貿易機関を設立するマラケシュ協定の付属議定書で、知的財産権の保護について加盟国の義務を定めたものです。

具体的には、貿易における、特許、商標、意匠、著作権、地理的表示、集積回路の回路配置といった知的財産権の国際保護のための基準およびその確保のための手段について規定したものとなっています。

締結国は、ベルヌ条約に規定する保護内容の遵守などの義務を負い、他の締結国国民に対して内国民待遇(条約の相手国の国民などに自国民などと平等の待遇を約束するもの)を与えることとされているのです。

この協定によって、ベルヌ条約、実演家等保護条約など知的財産権関連の条約による国際的保護が、これらの条約の加盟国のほか、WTO加盟国にも広がっていくという効果があります。

医薬品の強制実施許諾に関するTRIPS協定改正
医薬品の製造能力を有する国が,自国において特許権が付与された医薬品を生産能力が不十分又は無い国諸国への輸出を目的とした生産をするために「強制実施許諾」を与えることは,主として国内市場への供給であることを要件とするTRIPS協定第31条に抵触する恐れがありました。

そこで、開発途上国における感染症等による公衆の健康の問題に対処するため、TRIPS協定の改正議定書が2017年に発効されています。

この改正議定書は、2001年の「知的所有権の貿易関連の側面に関する協定及び公衆の健康に関する宣言」(ドーハ宣言)を受け、開発途上国における感染症(いわゆるパンデミックなど)に対処するために先進国における医薬品生産の強制実施許諾を可能にすることを目的としたもので、2005年にWTO理事会で採択されました。

日本は、2007年に改正議定書を受諾していたため、今回の発効と同時に効力を生じることとなります。

以上のように、改正議定書の発効により、医薬品の生産能力が不十分又は無い国における、エイズ、結核、マラリア等の感染症に関する公衆の健康の問題に対処する際の医薬品の生産、輸出における法的安定性の確保が期待されているのです。

次回の記事では、ターゲットcについて解説していきます。

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