SDGsとは

目標4.質の高い教育をみんなに ターゲット4

目標4.質の高い教育をみんなに ターゲット4

目標4.すべての人々への包摂的かつ公正な質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する

社会、経済の健全かつ持続的発展のためには、雇用の確保に繋がるスキルの獲得が不可欠で、そのための教育体制を構築する必要があります。

ターゲット4 2030年までに、技術的・職業的スキルなど、雇用、働きがいのある人間らしい仕事及び起業に必要な技能を備えた若者と成人の割合を大幅に増加させる。

労働市場で必要とされる技能やスキル
社会で働くためには一定の技能やスキルが必要です。

世界銀行より、労働市場で必要とされる4つのスキルが挙げられています。

認知能力:基礎的な文字の読み書きや算数、問題解決思考や批判的思考、複雑なアイデアを理解する力など。
社交対人スキル:チームワークやリーダーシップ、粘り強さや自己管理能力など。
技術力:知識や経験、道具や科学技術の習熟など。
デジタルスキル:他の3つのスキルを活かしながら情報を安全かつ適切に伝えたり理解したりすること。

これまで説明してきた初等教育から高等教育やその他職業訓練などを通じて、以上4つのスキルを身に付けることが望ましいとされているのです。
先進国における職業訓練の状況
日本は初等教育から高等教育の他、求職者向けの公的職業訓練を受けることができます。

アメリカやイギリス、フランス、ドイツなどにおいても、日本と同様に職業資格を取得できるよう支援する制度が根付いています。

特にアメリカでは低所得者やマイノリティなど社会的に不利な立場にある人向けの支援策として職業訓練が行われています。

また北欧諸国において公共職業教育訓練は国民の権利となっており、受講料が無料かつ所得補償制度も手厚くなっているのです。

途上国における職業教育
途上国では、まず、読み書きや基本的な算術などを教える基礎的教育の普及が試みられました。

その後、経済発展した地域においてはより就業と密接に結びついた職業訓練校へのニーズが高まり、貧困削減の文脈で設備や制度が整えられつつあります。

しかし、「教育を受けても就業できない」、「訓練が仕事の役に立たない」、「教員が不足している」といった課題が依然として残っています。

こうした課題を解決するため、先進国が国際協力の一環で制度構築支援や教員派遣を行っています。

また、教育内容を活かして起業ができるようマイクロファイナンス機関の活用なども推し進められているのです。

以上のように、世界中の人々が平等に職業教育を受けられるようになるためには、それぞれの国における公共職業教育訓練制度の完備が必要不可欠であることが分かるでしょう。

次回の記事では、ターゲット5について解説していきます。

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