SDGsとは

目標8.働きがいも経済成長も ターゲット8

目標8.働きがいも経済成長も ターゲット8

目標8.包摂的かつ持続可能な経済成長及びすべての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用(ディーセント・ワーク)を促進する

雇用状況の不安定さは、社会的排除や貧困の一因となります。

労働者の権利の保護と、安全・安心な労働環境の提供は、すべての人々が持続可能な経済成長に参加するために重要です。

ターゲット8 移住労働者、特に女性の移住労働者や不安定な雇用状態にある労働者など、全ての労働者の権利を保護し、安全・安心な労働環境を促進する。

移住労働者とは

「移住労働者」とは、異なる国から来て働く人々を指し、国際条約では「国籍を有しない人で、有給の活動に従事する予定であるか、またはすでに従事している人々」と定義されています。

移住労働者をはじめとして、難民や永住移民を含む2億人以上が、出生国や市民権を持つ国とは異なる場所で働き、生活しています。

移住労働者の権利を保証する条約は、約10年にわたる長い交渉の末、1990年に国連総会で採択されました。

この条約は、その人が法的に滞在しているかどうかに関係なく、すべての移住労働者とその家族の権利を保障しています。

移住労働者を集団的に追放することや、身分を証明する書類や労働許可書、パスポートを破壊する行為は、この条約により禁止されています。

 

不安定な雇用状態

不安定な雇用状態には、期間限定の仕事、パートタイム労働、自己雇用などが含まれます。

これらの状況は通常、給与が低く、福利厚生が不十分で、雇用保障が欠如していることが特徴です。

これらの労働者は、病気や事故、突然の解雇といったリスクに特にさらされているため、雇用契約など労働者の権利の保護や労働環境改善のための取り組みが必要となります。

 

全ての労働者の権利の保護と労働環境の改善

すべての労働者が、公平な賃金、安全な職場環境、適切な労働時間、休暇の取得権、適切な教育と研修、そして権利を侵害されたときのリーコース(救済手段)を享受できるようにすることが重要です。

このような保護がなされ、労働環境が改善されることで、労働者は自分のポテンシャルを最大限に引き出し、生産的な働きがいのある労働に従事することができます。

これらの目標を達成するためには、政策策定者、雇用主、労働者、そして社会全体が連携し、公平な労働市場の実現に努める必要があります。

具体的な取り組みとしては、労働法の整備と適用、職場での安全衛生管理、労働者の教育と訓練、不平等を解消するための施策などが考えられるでしょう。

 

次回の記事では、ターゲット9について解説していきます。

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