


都市の景観を彩る観葉植物を、鑑賞するだけでなく「食」の分野にも活用する新たな取り組みが、地下街などの都市空間で始まっています。
2026年10月、都市の空きスペースを活用した水耕栽培事業を展開するスタートアップ「OYASAI株式会社」(福岡県福岡市)が、福岡市の天神地下街などで「食べられる観葉植物」の実証実験を開始しました。
専用のショーケース内にLEDライトや自動水循環システムを備え、レタスやハーブなどを水耕栽培で育てるこのプロジェクト。インテリアとしての緑豊かな景観を保ちながら、大きく育った野菜はそのまま収穫して食べることができます。
現在はあくまで社会実装に向けた実証実験の段階ではありますが、地下街という特殊な環境下で安定して野菜を育てられるかといった栽培の実現可能性や、新しい農業モデルとしての運用方法について検証を進めています。

通勤や買い物などで多くの人が行き交う地下通路の空きスペースを、そのまま農作物の生産拠点に変えるこの試み。消費地である都市部で育てて消費する「地産地消」が成立すれば、トラック等での長距離輸送にかかるエネルギーやCO2排出量の削減に直結します。
これはSDGsの目標13「気候変動に具体的な対策を」や、目標11「住み続けられるまちづくりを」への貢献に繋がる取り組みです。また、日常の生活空間で野菜が育つ過程を目にすることは、私たちの食への関心を高め、ひいてはフードロス問題(目標12)について考えるきっかけにもなります。
地下通路や商業施設などのちょっとした空きスペースが、人々の目を楽しませるだけでなく、新鮮な作物を生み出す拠点へと変化しつつあります。今回の検証を経て、都市空間と農業が共存する持続可能な街づくりが実用化に向けてどう進展していくのか注目されます。
社名:OYASAI株式会社
URL:https://oyasai-japan.jp/